鮮度保持触媒 (エチレン除去)
型番 | NFKシリーズ |
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製品概要
パラジウム(Pd)を活性種として使用した鮮度保持触媒です。幾何表面積を高めるため、3次元のハニカム構造を採用。悪臭ガス処理等にも多く用いられるパラジウムの貴金属を触媒表面に担持させることで食材から発生したエチレンをキャッチし、CO2とH2Oに分解処理します。空気中のエチレンが除去されると野菜や果物は熟成が緩やかになり、鮮度を保つことができます。
製品の特徴
製品仕様
任意のサイズに対応
※用途に合わせてご指定ください。
用途
野菜等の輸送時に使われるリーファーコンテナ内のエチレン除去や家庭用の冷蔵庫での野菜室などでご使用頂いております。
野菜や果物はなぜ劣化する?
野菜や果物はエチレンガスと呼ばれる成分を分泌します。これは植物ホルモンの一種で、野菜や果物が鮮やかに色付いたり、甘く熟したりするのも、このエチレンガスのおかげです。
しかし、熟成の期間をすぎると劣化や腐敗の大きな要因となります。空気中に放出されたエチレンガスは成分を分泌させた野菜や果物自体だけでなく、周囲にある野菜や果物にも影響を与えてしまいます。
冷蔵庫の野菜庫に、エチレンガスの分泌量が多いとされているりんごやトマトと一緒に他の野菜を入れておくと、周囲の野菜や果物は通常よりも早く熟成・劣化してしまいます。
野菜や果物を長持ちさせるには?
野菜や果物の劣化を防ぎ、鮮度を維持するにはエチレンを除去する必要があります。エチレンを除去する方法は主に3つあり、1つ目はゼオライトや活性炭といったような多孔質な材料に吸着するケース。もう1つは過マンガン酸カリウム(KMnO4)の強い酸化力を利用してエチレンを酸化反応させるケースです。ゼオライトや活性炭は吸着サイトが飽和した時点まで、過マンガン酸カリウムはそれ自身が消費された時点で反応が進行しなくなるため、この2つの方法はどちらも短期間でのエチレン除去には有効な手段ですが、冷蔵庫のような長期間の鮮度保持を求められる場合に1番有効なのは触媒方式です。
触媒を使用したエチレン除去の仕組み
触媒は空気中の酸素を利用し、触媒上でエチレンを酸化反応させ、最終的にエチレンを無害なCO2とH2Oに変えて空気中に分解させることができます。
※鮮度保持触媒使用イメージ
※Pd系触媒による反応は工業的にアセトアルデヒドを製造するワッカー酸化反応の延長であり、C2H4の結合を開裂し、アセトアルデヒド(CH3CHO)を経由して最終的には無害なCO2とH2Oとなります。
エチレンガスを除去出来ると、鮮度にどれくらい差が出る?
試験条件:レタスを袋に入れて密閉し、一定間隔で約20ppmのエチレンを計5回注入
弊社NFK触媒成分にて、防カビ効果、抗菌効果、急性毒性試験をした結果は以下の通りです。
カビ種 | 効果 |
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Aspergillus niger 105649 クロコウジカビ |
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Penicillium citrinum 6352 アオカビ |
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Chaetomium globosum 6347 ケタマカビ |
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Myrothecium verrucaria 6113 |
菌種 | 除菌率 |
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黄色ブドウ球菌 | |
大腸菌 |
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担当部門 | 環境触媒本部 |
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