水素製造触媒
水素製造触媒
- 水素は石油精製工程や製鉄工程で利用されており、石油燃料からの改質や製鉄所などからの分離・精製で製造されておりました。
- 近年では再生可能エネルギーを利用した水の電気分解、NH3(アンモニア)改質やバイオマス由来の水素に大きな期待が寄せられています。
- 弊社では燃料電池などでご使用いただいております下記の触媒を取り揃えております。
- 固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)や固体酸化物型燃料電池(SOFC: Solid Oxide Fuel Cell)は家庭用燃料電池として販売され10年以上が経過しております。
- PEFCでは都市ガスなどに含有される硫黄成分は改質触媒やシフト触媒の触媒毒となり、適切な脱硫剤が必要となります。
- 水蒸気改質は700℃以上の温度域で反応し、合成ガスに含まれるCOはシフト触媒にて水素にし、シフト触媒後のCOはPROX触媒にて除去されます。
- SOFCではPEFCの様な水素精製設備はなく、改質後のセルスタックにて水素と一酸化炭素になり、供給された酸素が水素や一酸化炭素と反応して水蒸気や二酸化炭素になると同時に電子を放出し、完全にCOが処理されて排気されます。
脱硫剤
- 従来、製油所で用いられる水素化脱硫触媒では水素を利用して硫黄、窒素、酸素などの不純物を分解・除去するものですが、家庭用や業務用・産業用の燃料電池では都市ガスの付臭剤として使われている有機硫黄化合物が改質触媒へ影響を与えることから事前に除去をする必要があり触媒や吸着剤が使われております。
- プロパンガスが使われる場合には有機硫黄化合物だけでなく、無機硫黄化合物の除去も必要となり、多種多様な硫黄化合物の除去が必要となります。
- 水素燃料電池やバイオマス由来のエネルギー利用など様々な分野の硫黄除去ニーズに対応する触媒(水添脱硫触媒)・吸着剤を取り揃えております。
- 硫黄種、温度、水分などの条件をいただければ、最適な触媒や吸着材をご提案させていただきます。
COS(硫化カルボニル)の吸着性能は以下の通りです。
DMS(ジメチルスルフィド)の吸着性能は以下の通りです。
吸着特性について
- ガス条件の影響
TBM(tert-ブチルメルカプタン)、COS(硫化カルボニル)、DMS(ジメチルスルフィド)などのガス種の影響、温度の影響、水分の有無により、吸着能力は変わります。
弊社では各種ガスに適した吸着剤や触媒を組み合わせることによりご希望の硫黄除去に対応致します。
COS(硫化カルボニル)の高温運転時の吸着性能は以下の通りとなります。
DMDS(ジメチルスジルフィド)の吸着性能は以下の通りです。
水蒸気改質触媒
- 工業用及び家庭用の燃料電池などでは都市ガスやプロパンガスを燃料として使用するため改質触媒が使われております。弊社ではRuやRhやNi系のメタンやプロパンの改質触媒だけではなく、灯油などの改質触媒を取り扱っております。
- また、クリーンな低炭素社会を目指す中で、アンモニアからの改質のニーズも高まってきております。
- COシフト触媒(WGS)
- 一酸化炭素選択酸化触媒(PROX)
弊社では低温での反応に良好な性能を有する貴金属系の改質触媒を取り扱っております。
COシフト触媒(WGS)
- 固体高分子型燃料電池では炭化水素の水蒸気改質で水素が生成される際に一酸化炭素が副生します。一酸化炭素は電極を腐食させるため、COの除去が必要となります。
- 水性ガスシフト(WGS)反応(CO+H2O=CO2+H2)はCOを消費し、水素を生成させております。
一酸化炭素選択酸化触媒(PROX)
- 上述の水性ガスシフトで反応しきれなかったCOを除去するため、弊社ではPROX触媒を供給しております。
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