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ウイルスに対する効果

エンベロープを有するウイルスは、このエンベロープを分解すれば、宿主細胞に吸着、侵入することができなくなり、実質的にウイルスとしての機能がなくなります。これをウイルスの不活化といいます。

ウイルスの基本構造

ウイルスとは、DNAまたはRNAのいずれかの核酸と少数の蛋白分子からなる粒子状の物質です。単独では増殖能を有さず、細菌、動物あるいは植物の細胞内に侵入し、宿主細胞内の代謝系を使ってはじめて増殖することができます。

ウイルスは核酸と酵素蛋白を保持し、また現在同定されているウイルス中の80%がそれらを包む糖蛋白の蛋白殻(=エンベローブ)を有します。このエンベローブにあるS蛋白質(=スパイク)によってウイルスは 宿主細胞に吸着、侵入します。

ウイルスの基本構造

ウイルスの一例

名称トピックス
SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルス アジアを中心に広まった新型肺炎
コロナウイルス(一般型) 一般的なウイルス性の風邪
インフルエンザウイルス A型やB型
AIDS(後天性免疫不全症候群)ウイルス
天然痘ウイルス バイオテロに使用される危険性が高い

次のウイルス4種類については、酵素による不活化を確認済みです。

科目分類ウイルス名
オルソミクソウイルス科 インフルエンザウイルスA型
オルソミクソウイルス科 インフルエンザウイルスB型
パラミクソウイルス科 パラインフルエンザウイルス
ヘルペスウイルス科 単純ヘルペスウイルス(HSV)

なお、エンベロープを有さないウイルスに対しては不活化が出来ません。
しかしながら、酵素ろ材上では酵素の溶菌作用によって微生物が生育できないため宿主細胞が無く、細菌ウイルスの増殖は不可能であります(実質不活化)。

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